中垣:作業環境を見直そうと思ってんけど、いわゆるアーロンチェアみたいなんを買うか、今の雑魚折りたたみ椅子のままか、アルテックのスツールにするんかみたいな話があって。
松田:うんうん。
中垣:自分の中ではアルテックのスツールとかで十分なわけよ、エルゴノミクス系って座ってしっくりきたことがあんまりないし。そこの確認がしたかった。
松田:なるほどね。
中垣:でも松田があれ系めっちゃいいとか言うなら、それはちょっと考えちゃうなとも思って。
松田:それで言うなら今のおれはパイプ椅子、パシフィックに売ってるアメリカのメーカーの台湾製のやつと同じ型のアメリカ製のやつ。あれと天童木工のリングスツールを適当にローテーションしてる。
中垣:あれな、グレーのやつやんな。
松田:そう、あの剛性やたら高いやつ。まあエルゴノミクス系はな…ショールームで座って「こういうアプローチな」とはなるよ。ああやって何してもカバーしてくれる感じが素敵っていうのは分かる。
中垣:うんうん。
松田:ただね、別にああいうアプローチによってカバーせなあかん弱みがないねん。腰弱いとかないし。
中垣:ああ…まあそうか。
松田:それはあると思うで。椅子に座っているだけで腰が死ぬ人とそうじゃない人はいて、おれは後者やもん。
中垣:まあそうやんな。
松田:そもそもな、別に安い椅子でもちゃんと座れはするねん。要は座るときにきちんと骨盤を立てて座っているかどうかなだけで、別にどんな椅子でも正しい座り方はできるやん。
姿勢は歯磨きとかと一緒
中垣:そうやんな笑
松田:ただ、正しくない座り方をする誘引みたいなものがあるのは分かるし、安物のオフィスチェアには特にそれがある。それを前提とするのであれば、その先の解としてアーロンチェアが出てくるのも分かる。
中垣:うんうん。
松田:どんな椅子であれきちんと座ればそれで問題ないし、そうする方がなにかと都合がいいに決まってる、これがおれが採用している説明。まあ強いて言えばアーユルチェアはいいと思うけど。
中垣:あれはまたちょっと別件やろ。
NIGOの愛用品で一番ださいのがたぶんこれ
松田:まあそうかな。でも「しっかりとした椅子で背もたれも欲しいけど、それを与件にすると安物では不具合が生じがちなのでアーロンチェアに25万円出すことにしました」みたいなのとは別の世界観の、安物の椅子でもきちんと座ることのできる人に向けた、さらに高度な修行をするためのアイテムとしてはまあ納得できるで。
中垣:うんうん。
松田:そういう物としては完成度高いよ。座るとスッとする。
中垣:まあいわゆるサドルチェアみたいなのってあるけどさ…おれも同じように思ってて、アーロンチェアって過剰なのよね。
松田:そうそう。
中垣:あとおれは松田と違って、きちんと座れないし座らないねん。めっちゃ…もうほんまに身体柔らかいし。そうなるとアーロンチェアとかちょっと違う気がせん?
よく喋るタコ
松田:そう思うよ。
中垣:だっておれ椅子の上でずっと動いてるもん。
松田:アーロンチェアはウコンの力と一緒やな、じゃあもう最初から酒を飲むなって話になる。
中垣:そうやね笑 やっぱオーバーキルしてる感じがあるよな、ちょっとその辺の確認がしたかった。
松田:あとあれ系の椅子な、値段が高いのもあるし、でかくて邪魔やねん。
中垣:そうやねん、そう。
かさばる椅子のために家賃払いたくない
松田:それでいくとスツールはもう最強やろ、机の下に入れられるし、横通っても邪魔じゃないし。
中垣:後ろからも座れるし、回転できるし。
松田:スツールやったらキャスター要らんもんな。
中垣:キャスターも良し悪しやからね。あれがあるとグッと踏ん張れなくなるからね。
松田:そう、だからオフィスチェアの呪いっていうのがたぶんあるねん。それに甘んじなければならないのだとしたらアーロンチェアやねんけどな…でもおれは嫌い。最初から姿勢良くしてればええもん、たばこ吸いながらホワイトニング行くみたいなのはちゃうよ。
中垣:てか今叩き売られているらしいね。
ハーマンミラーの高級椅子が値崩れ 米経済の変調映す? – 日本経済新聞
松田:見た見た笑 こんなんあるんやとか思ったわ。でもその辺もやっぱアーロンチェアは嫌やで。なんか逆にアホっぽくない? メンサとかと同じ気がする。
中垣:そうやな笑 ただあのカテゴリーの中では偉いというか、エルゴノミクス系の中ではアーロンチェアなんかなとも思ってる。今ああいうの増えすぎちゃってるから。
松田:あとまあさ、より一般論としてランバーサポートはやっぱり偉大やと思うで。
中垣:てかランバーサポートってなんなん?
松田:腰をグッと押し出してくれるやつ。例えば…まあランバーサポートが登場する場面は基本的におかしいねん、飛行機のフルフラットのシートとか、高級サルーンの後部座席とかね。
中垣:はいはい。
松田:そもそも普通に座っているだけで前に滑っていくような椅子が存在することがおかしいやん。ただどうしてもそういう条件を受け入れなければいけないのであれば、ランバーサポートの有無は快適さに大きく関わるよ。だからまあ乗り物とかならね。
中垣:はいはい、そういうことやんね。だから案外さ、エルゴノミクス系のチェアをいいと思っている人は実際にそう感じてるんかもね。
松田:うん、それはそうやと思うで。
中垣:じゃあそう感じてないおれは、やっぱ買わんでもいいってことやんな。
松田:そう思う。あれが必要な人はおるけど、その必要があれば自覚あると思う。
中垣:おれさ、ああいうキャスターのついたオフィスチェアの場合、背もたれを横にして肩肘をそこにかけながら座りたくなるねん。分かる?
松田:そういうことね笑
車駐車するときにモテるとされてる所作ずっとやってるやつ
中垣:でもアーロンチェアはヘッドレストが高すぎて手を回せないねん、それもむかついてる。やっぱ買うべきじゃないんやな。
松田:笑
中垣:じゃあ次の問題は、アルテックの一番シンプルなスツール60なのか、背もたれのついたチェア65なのかっていう。
松田:どっちもあるな…これ難しいね。
中垣:やろ、そうでしょ。
松田:おれがリングスツールと折りたたみ椅子をローテしてるのはさ、やっぱりたまには背もたれが欲しいねん。そういうタイミングはあるねんな。
中垣:あるやんな、それなんよ。ただ例えば、そばにソファがあってたまにそっちいくとかでもええなとは思ってる。
松田:ああ…まあな。ただおれはそれをするとそのまま寝ちゃうから。
中垣:そっかそっか。
そうか?
松田:それでいくとアーユルチェアがええと思うのはね、腰の支えが背もたれ欲を過不足なく満たしてくれる感じがあるねんな。あれなら一脚で全部いける気もする。
中垣:でもあれは座る方向が決まってるやん、どの方向にも座れるわけじゃないでしょ。
松田:まあそれはそう。
中垣:そこがスツールは偉大やねんな。
松田:やっぱおれスツール60な気がするで。結局おれもあれにしようかなって最近思ってるもん。座面がべたっとしてるのがいいよね。
中垣:そうそう。あれは地面を嵩上げしてるだけやから、別にあぐらで座ってもいいのよね。座敷と一緒。
松田:ツルツルやから座りやすいのもいいな。変な穴とか段差とかついててさ、これパンツのボタン持ってかれたりせんのかなとか、そういうの考えたくないやん。
あとはハイテンションのポリエステルメッシュの座面、あれパンツの生地秒で死ぬから嫌い
中垣:あ、分かる分かる。あとはあれ400ドルとかやし。
松田:うそ、今見たら日本やったら35,000円とかやで…でもそうか、むしろこっちが安い気がするな。なんか前とそんな変わってへん気がする。35,000円はめっちゃいいな。
中垣:これたぶんやけどアメリカはアルテックは弱い気がする、あんま見ないし。あと何がいいって一生捨てへんやん、スツールとして期待できなくなっても花瓶とか本置いとけばいいし。
松田:確かに、これを捨てる人生のシナリオはおれにもない気がするな。
中垣:てかおれが使ってたスツール60ってどこにあるん? タカにあげたんかな…
松田:笑 おれの手元にはハードオフで1500円で買ったランプしか残ってないで。
中垣:とにかくあれがいいのはさ、確かに一般的には言うても高いし、IKEAで似たようなやつ買える…って話があると思うやん?
松田:はいはい。
中垣:…と思うねんけど、板厚が全然違うねん。で、この違いっていうのが座ったときの剛性の違いになるねん。とくに脚かな、2本脚だけで後ろにもたれても痛む感じがしない、これがいいよね。
小学生でさえ怒られる座り方な
松田:てか中垣のあれって買ったやつ? 大学からパクったやつ?
中垣:パクったやつやで、由緒正しきスツール60。
松田:なるほどね、そういうことしそうと見せかけてちゃんと買ったのパターンじゃないんや。もう半周回ってパクったんや。
中垣:でもあれやで、ほんまは土木工学の方の2階にいくとチェアの綺麗なやつが、パクっても絶対ばれへんくらい何十脚もあってん。でもさすがにそれは躊躇したよ。そうじゃなくて製図室にある、もはや誰もアルテックだと認識してないボロいやつにした。おれがその存在に気づいたから、おれが大事にするよって。これはいいことやから。
松田:製図室か、ほとんど部室みたいなとこやしな。それならまあどうとも言えん。
中垣:誰のかも分からへんし。
松田:先輩が置いてった私物かもしれんしな。
中垣:うん、まあたぶん違うで。いつかの先生が予算の中から買ったやつやと思う。でも大学ってやばいよな、一脚100万円するカッシーナとか普通にあったもんな。あんなんどうせ学生が鼻くそつけてるんでしょ。
松田:おれの知ってる学生は鼻くそつけへんで。
中垣:あとあれや、ローズベーカリーってあるやん? あそこはそもそも内装いい感じやけど、あそこもスツール60使ってるやん。なんかさ、好きな物同士が一緒にいるとこを見ると、間違ってなかったんやなって思うやん。
松田:ローズベーカリーそんな感じやったっけ。
中垣:しかもアルテックの中からスツールもチェアも、いろんな時代と色をごっちゃにして使ってるねん。丸の内のギャルソンのとこのローズベーカリー、あそこの感じすごい好き。
2024年10月5日
Instagram Live