松田:ちょい瑣末な話題を消化しとこか。中垣が教えてくれたJamie xxのアルバム、この一週間で聴いたで。
中垣:あれね、In Wavesね。
松田:あれやっぱ良かったよ。まあこれまで中垣が教えてくれた2stepはわりと聴いたから、それこそ一曲目のこの感じは前にも聴いたことあるなみたいな感覚が…明確にこれとは分からなくてもあったし。
中垣:うんうん。
松田:そういうのがコロコロ出てくる感じは、2stepの文脈にあるカードを手を変え品を変え出されている感じがあって楽しいよ。
中垣:LINEでも言ってたよね、ジーニーのあれでしょ。
松田:そうそう。ジーニーが最初に出てきたときに、こんなこともあんなこともできるぜって言って披露するシーンな。
中垣:確かにそういう感じめっちゃあるな。でもそれって結構重要で、Jamieは才能があるからケチらへんのよね。他にもできることがあると匂わすために隠すんじゃなくて、最初から全部出してくれる感じ。あれは彼ならではというか、あれだけの実力がないとできひんって感じはする。
うわ commmon と一緒やん
松田:あとはオーディエンスの方を向いている感じがすごくあると思った。
中垣:そうそう。
自分の能力の卓越を知っているのであれば、自分と周囲の世界との非対称性の中でその能力を行使し、世界において自分にしか果たせない役割を引き受けたいと思うのは当然のことです。
松田:すごくテンポが早いマジックショーにも似てるかも。なんしかみんなの方向を見てるよね。
中垣:そうやねそうやね。まあひとつにはさ、いわゆるクラブ系のアーティストがやるみたいに、トラックとトラックの間がシームレスにつながるように作っているっていうのはあるけど…でもやっぱり、まさに松田が言ったみたいにリスナーを向いている感じというか、人を向いている感じっていうのはあるよね。
松田:気持ちの悪い阿吽をやるための相手に向けてじゃなくてね。それってもう聴くだけで分かるもん。
中垣:うん。コンテクストなしでも楽しめるような、そういう感じはある。そこがJamieがJamieたる所以って感じがするね。
松田:この話、サイトにアップしたいと思う?
中垣:別にどっちでもいいかな…でもクイックに楽しめる仕上がりにまとまるならいいかも。
松田:そうやんな、あんま抽象的な話ばっかでもだるいしな。あくまで具体に留めて、明日聴くアルバムをご提案って感じで。
音楽好きならば、ダブステップという言葉は聞いたことがあるはず。その由来は2stepにあり、遡ればgarageに行き着く。極めてタイトなスネアやハット、変則的なビート、16分のハネ感、キー移動だけの地に足つかないコードトーンetc…偉大なる発明は今の音楽にも息づいている。2-stepの家系をたどるプレイリストです。
2024年10月5日
Instagram Live